今日約束を守れば彼女に会えるんだってことを、昨日までの私はそうはっきりと自覚していなかった。同僚のなかでもどこか特別な感じがする子。去年のいまごろ、東京で会ったとき「お姉さんみたいだと思ってるんです」と言ってくれたのがうれしかった。彼女の赤ちゃんは本当にかわいくて、彼女に似てきれいな顔立ちをしていた。大きな水槽を眺めながらベンチに座り、ぽつりぽつりと話をした。彼女は5月に職場へ戻る予定らしい。異動の予定を尋ねられたので、木曜日に上司とした話をそのまま伝えた。少しでも一緒に仕事をする時間があるといいな。
一人になるとほっとした。名古屋に着くともっとほっとして、帰ってきたんだなぁと思って、そのことに戸惑った。私はいつから名古屋の人になったんだっけ。
