4月16日

 「涙の女王」の11話に涙しながら身支度。恋愛のあれこれは個別性が高すぎてなかなか深くまで感情移入できないけど、家族や友人関係となるとすぐに泣く。「私たちのブルース」も「39歳」も、もう二巡目に入れるかしら。「愛の不時着」も、4年は経ったしそろそろ新鮮な気持ちで向き合えそうだよね…と思いつつ、Netflixのマイリストにはいくつもの作品が溜まっていく。いまは「リプリー」がいちばん気になる。その次は「偽りの銃弾」と「三体」。あとはシン・ミナの映画も観たい。

 

 結局今日もピラティス長時間労働に飽きたんだと思う。仕事は片付いていないんだけど、今日やらないと死ぬものは一つもないし(ただしこういうことの積み重ねでいつかなにかが死ぬということは忘れずにいたい)。今日こそ銀のさらと思ったけどお寿司でなくてもいいような気がして、久し振りに寄るスーパーでなんとかすることにした。結局そこでお寿司を買ったんだけど。そのスーパーはやっぱり品揃えが、幅も深さも方向性も素晴らしくて、出社日やレッスンの帰りに足を延ばしてでも通いたいなと思った。

4月15日

 たしか物騒な夢を見ていて、3時くらいに目覚めた。帰宅して玄関の鍵を閉めようとしたら外からぐいと引っ張られ、目をやると知らない、若い男の人がいて。夢で本当によかったんだけど、念のため戸締りを確認しに立ち上がったらいよいよ意識がはっきりしてしまい、ふと開いたTwitterをきっかけにタイタニック号の沈没について調べていたら夜明け。白む空に慌てて目を瞑ったら意外とすんなり眠りに落ちた。

 

 本当の朝。なかなか起きられなかったけど、起きてからは早かった。

 今日と明日の過ごし方をスイッチして、夜はピラティス。月曜のレッスンは久し振りだった。今日の人のレッスンはいつでもトレーニングみたいで、始まって5分もしないうちにお腹がつーんとした。今年に入ってからいちばん汗をかいたと思う。

 帰りはいつになくふらふらして、それもだるさを伴うようなかんじで、お寿司しか食べたくなかったのにイオンはもう営業していないし、銀のさらのメニューを見ていたらますますつかれた。結局いつものスーパーに寄って、豚肉を焼いて、ほうれん草で蓋をして、舞茸も炒めて、甘い甘い焼き芋まで食べた。お寿司はまた今度。

4月14日

 余命が3ヶ月しかなくて、もうほとんどを食いつぶしていて、翌日安楽死するという設定だった。完全にドラマの影響。夢のなかで私は「でも本当に死ぬとは限らないし、様子見してもいいのでは?」と気づいて誰かにそう言っていたんだけど、流れは変えられなかった。そうこうしている間に目を覚まし、掛け時計の文字盤が目に入る。たしか6時か7時。再び目を瞑り、今度は11時。ベッドにいるのにも疲れて起き上がる。

 

 身支度をするのにこんなに体力を要するだなんて思ってもいなかった。平日の私はいつも仕事前にあんなことをしているの?なんとか整えて外へ。パン屋へ辿り着き、なにか食べようと思うも目星がつかない。あのパンもこのパンも持ち帰りにはいいけど、いま食べたいのとは違う。買うだけ買って外へ出た。たっぷりのソイラテを飲みたくて、結局さらに隣の駅まで歩く。テラス席で金原ひとみの小説をめくった。少し前に読みはじめた短編集、一つ目も二つ目も主人公が私にしか見えなくて、ううんそれは言いすぎ。私にある要素を多分に携えた人たちで、なんだか救われる。こんな普遍的に存在できるくらいの特徴しかないんだって。これが作品になるってそういうことだよね。

4月13日

 先週以上に寝た。起きて、お湯に浸かって、部屋中をきれいにして体にいいご飯を食べて。なんとなく寝っ転がっていたら眠気が重みのようにのしかかって、それから夜までぐっすりよ。びっくりした。

4月11日

 普段より早めに会社に着いたら例の人はばたばたとブラインドの調整をしていて、それって自動でどうにかなるんじゃないんだっけ?と思いながらコートをハンガーにかけていたらいろいろ話しかけられる。適当に相槌を打ち仕事をしていたらふとその人が来て、どうしたらいいかわからず会釈する。私が今日出社したのは、この人ともう一人の人に昨夜のことを取り繕うためだった。

 見事だった。仕事ができる人ってこう言うふうに全てを丸く包んでいくんだなぁと思った。私に見えるところでその人のことも労いつつ、でも意図した方向に着実に舵を切っていくの。びっくりした。そのあとは何の気なしに私のところにいらして、全く別の仕事の話を二〜三して、また急に挨拶しにいらして、さすがにそのときにはお礼を言った。幼いことを言ってごめんなさい、今朝はありがとうございましたって。